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「Yes, I know」

校長 平田 理

 

 

 

 英語科の授業を見学していると、様々な光景を観察し考えさせられる場面に遭遇します。母語ではない言葉を習得することの楽しさと共に難しさ、文化や習慣の違いを少しずつ理解していくことも言語学習には必要な「学び」であることがわかります。映画などの字幕を翻訳される方の訳し方、同時通訳の訳し方、国際会議などでの訳し方にはご苦労が多いのだろうと推察されます。可能な限り正確に、意図を汲んで、適切な語句を選択しつつ、翻訳する必要がありますから、単純な言葉でも「翻訳力」が試されるのではないでしょうか。


 「Yes, I know.」はどのように訳されるでしょうか?中学生であれば「わたしは知っています。」を即答できるでしょう。確かに教科書の中ではそれが「正解」かも知れませんが、映画や小説の翻訳、日常会話の通訳では中々簡単に訳すことができないことがあります。主語「I」は私、ボク、オレ、おら、おいら、せっしゃ、わし、うち、てまえ・・・主体を表現する言葉に違いがあり、年齢や性別、時代や階層、前後の会話によって「主体」の訳し方が変わり、その訳された「言葉」によってイメージさえ異なってしまいそうです。更に日本語では主語を省略して会話が進む場合があるので「わかってる」「あぁ」だけでも翻訳が成立します。


 学校や教室内での子どもたちの発言の中にも「翻訳」が必要な場合があります。言語表現の上では共通理解できるのですが、本人の心情と文字や言葉との落差があったり、表面的な意味だけで伝えられたりしている場合もあります。「おれはわかっているぜ!!」の言葉とは裏腹に「理解できない怖さ」への強がりである場合もありますし、「わかった気がする」場合もあります。心を動かして聴いていると、言葉の意味に隠されている本意や子どもたちの心情が透けて見えることもあります。聖書の中に「主の言葉を聞け」と訳されている言葉があります。英語では「give ear to the word of the Lord」で、「give ear to~:耳を傾ける」です。心を尽くして耳を傾けるとは、「耳を与える」聴き方なのかもしれません。神様は私たちの将来や希望について「Yes, I know: よく心に留めて」おられるのです。


「わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである。」

                                      (エレミヤ書 29章11節)

 

 

 

 

学校紹介「校長挨拶」はこちらをご覧ください

祈祷週が始まりました

 今週は、学期ごとに行われる大切なプログラムの祈祷週です。

 毎朝、セブンスデー・アドベンチスト教会の牧師先生をお招きして礼拝の時間をもつ特別な1週間です。

 今回は、東京衛生アドベンチスト病院(東京都杉並区)のチャプレン(病院付き牧師)である東 清志先生から、「いのち」と題して神様の私たちへのはかり知れない愛を神様からのメッセージとしてお聴きしていきます。

 テーマ聖句は

「罪が支払う報酬は死です。しかし、神の賜物は、わたしたちの主キリスト・イエスによる永遠の命なのです。」(ローマの信徒への手紙6章23節) です。

 メッセージの前には、各学年による特別讃美歌をお捧げします。

 クラスでは、毎日のメッセージの振り返りをし、聖書の学びを深め、神様への思いを広げます。またさらにお祈りしたい子どもたちは、お祈りしたいことを心にもって、お昼休みにチャペルで「祈りの時間」として、個人で、お友達や他の学年の人と、また先生と一緒にお祈りする時間をもっています。

 子どもたちが神様に愛されている感謝と喜びで満たされる1週間であり、お互いを大切にしたり、助けたり、祈り合ったりする1週間となるよう願っています。

1年生 生活 アサガオの成長

 5月の連休明けに、1年生は「生活」の時間に、アサガオの種を蒔きました。

 小さな芽が出た時には、「いつお花が咲くかな」「お花は何個咲くだろう」と少し気が早い予想を立て、ワクワクしながらみんな大喜びで観察日記に筆を走らせました。

 品種改良がされて、毎年アサガオの葉が大きくなるように感じます。5つの種から成長しているアサガオは、鉢いっぱいに葉を茂らせ、広げ、ツルも伸びてきたので、支柱を立てました。

 葉の数を数えたところ、「70枚あったよ」「80枚!」「90枚もあったぁ」と声をあげ、報告してくれました。

 ツルを支柱に丁寧に巻き付け、「もっと大きくなあれ」とそれぞれがアサガオをじっくり観察しました。

 登校したあとまず中庭に行き、自分のアサガオを確認して、たっぷりとお水をあげます。

 下校時にも正門を出る前に中庭に寄り、アサガオを眺め、そしてアサガオに小さくつぶやきながら帰る1年生。

 観察を通しての1年生の心の成長も楽しみです。

 

 アサガオの成長は、1年生だけでなく、実は他の学年の子どもたちも興味深く観察しています。「○○ちゃんのアサガオ、大きくなったね」「○○君のアサガオ見せてね」と上の学年の子どもたちが1年生に声をかけています。うれしそうに、お兄さん、お姉さんたちとアサガオを囲んで話している姿を目にします。授業の枠を超えた関係性の中で生まれる会話が、1年生の心と学びの成長を助けるのです。

3×3プロバスケットボール 津川 隆治選手来校

 3×3(スリー エックス スリー)プロバスケットボールチーム・SHONAN SEASIDE. EXE所属 津川 隆治(つがわ たかはる)選手が来校されました。

 津川選手は、以前茨城県行方市にあった本校系列校・北浦三育中学校(現在は千葉県大多喜町の三育学院中等教育学校)から、広島三育学院高等学校へ進学。高校2年生の時にバスケットボールにのめりこんだそうです。やるからにはアメリカNBAで活躍する選手になりたいと、単身、同じく系列校のSouthwestern Adventist University(アメリカ・テキサス州)に進学され、一層バスケットボールに打ち込まれました。

 大学卒業後、帰国され、3×3プロバスケットボールを始め、現在は湘南シーサイド EXEで活躍されています。

 

 全校児童を前に津川選手は、「何でもいいから一生懸命に打ち込めるものを見つけてほしい。そのことを通して努力もするし、がむしゃらになるし、成長できるから。」「今君たちが一生懸命になれるものはなんだろう。見つけられるといいね。豊かな人生になるから。」とお話しくださいました。

 その後、津川選手vs児童3~4人で簡単な試合をしました。プロ選手と一緒に試合ができたことはめったにない、とても貴重な機会でした。プロのロングシュート、ミドルシュート、ダンクシュート、ドリブルの技を試合を通して肌で感じた子どもたち、すぐ目の前で見られた子どもたち、またプロ選手の鍛え抜かれた体にも驚き、大興奮しました。

 最後はサイン攻めにあった津川選手。予定時間よりも長く滞在してくださり、子どもたちと交流してくださいました。本当にありがとうございました。

 津川隆治選手のますますのご活躍をお祈りしています。

 

*3×3バスケットボールは、「東京オリンピック2020」から正式種目として追加されています。

 

5年生 理科 メダカのたんじょう

  5年生の理科の単元にある「メダカのたんじょう」を学習することも兼ねて、5年生教室では水槽でメダカを飼育しています。

  毎日水槽をのぞいては、元気に泳ぐ雄と雌のメダカを観察してきました。

  そのメダカが卵を産みました。

  そこで、早速理科の単元の学びとして、顕微鏡を使って卵の観察をしました。

  顕微鏡で見なければ卵の中は観察することはできないほど小さな卵です。

  卵の中では、すでに幼魚となり、活発に動き回っているものもありました。

  さらに、尾びれが卵から出て、尾びれを勢いよくくねらせ、今にも卵からポンと飛び出しそうなものもありました。

  5年生たちはいのちの誕生に心を躍らせ、熱心に顕微鏡をのぞき込みました。

  互いに見えたことを報告し合い、自分では気づかなかった点を教えてもらい、また顕微鏡をのぞき、確認しました。

  また、一人がもった「卵の中ではどこから栄養をもらってどうやって成長するのだろう?」の疑問をみんなで共有し、意見を出し合いました。

  グループ学習や実験などの学びでは、少人数だからこそ、一人の小さなつぶやきや、一人ひとりの視点が共有され、一緒に学びを深めていくことができるのです。

  顕微鏡で観察した卵は水槽に戻し、本日、今にも飛び出しそうだった卵からメダカがたんじょうし、水槽の中で元気に泳ぎ出しています。