「心から喜びを感じるこども」
校長 平田 理
「心から喜びを感じるこども」
~喜びを感じ、喜びを運ぶこども~
~Rejoicing Every Day~
人はなぜ喜ぶのでしょうか?人は脳内で神経伝達物質が分泌されることで快感や満足感を得て、前向きな感情を生み出すように創られています。また、目標を達成したり、欲しかったものが得られたりすると喜びや幸福感に満たされます。期待や希望、安心感がある時にも喜びがありますし、家族や友人、他者からの称賛や感謝など、社会的なつながりからも喜びは生まれます。
ですから、喜びを感じる能力は、感謝することに気づいたり、他者とのつながりを深めたり、広げたりすることで養われ、高められ、育てられる力でもあります。
三育小学校では、幼い心の中に、喜びを感じる力を豊かに育てたいと願っています。得意なことや苦手なことも含めてお互いを理解し、仲間と助け合ったり、笑い合ったりすることで喜びは大きくなります。できないことを嘆くのではなく、できたことや成し遂げたことを喜び、小さな成功を積み上げることで、自分や他者を認める力を育てます。与えられている五感を働かせて、美しいものや素晴らしいものに触れ、自然や本物を感じる体験的な学びの喜びは、物事の本質を探り出す力を養うのです。更には自分の喜びばかりか、誰かの幸せのために汗を流す時間は新しい発想や視点に気づかせ、新たな喜びや創造力を生み出すことでしょう。
「主において常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。 あなたがたの広い心がすべての人に知られるようになさい。」(フィリピの信徒への手紙4章4,5節)
聖書が繰り返し説く喜びは、一時的な感情だけではなく、深い満足感と平安を伴う喜びです。その深い喜びによって、たとえ困難や試練、挫折や絶望に出会っても、将来での成長や希望を信じ、新たなる喜びと感謝を見いだすことなのです。本当の喜びを心に宿すことで、善意からの行いが生まれ、行いを持続する習慣になり、「いつも喜んでいる人」に変えられるのです。更には、感じた喜びを誰かに広げ、運び、届ける(Rejoicing Every Day)人に成長して欲しいと願っています。一人の喜びが広がってこそ、「広い心」が多くの皆様に知られることになるからです。
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