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「本当に必要なもの」

校長 平田 理 

 

 

 

「○○さんが先に言ってきたので言い返しました」「○○くんがズルいことするから頭にきてやってしまいました」・・・子どもたちのトラブルの原因を尋ねると同様の答えや説明が返ってきます。原因は自分には無く先ずは相手に非があるのだとの主張です。よくよく双方の言い分を聴き出してみると、きっかけは相手ばかりではないことが多いです。お友達とのトラブルを減らすことで学校での楽しく、嬉しい時間(幸福度)はかなり改善されるはずです。

 

 例年話題になる「ワールド・ハピネス・レポート2022(世界幸福度ランキング:150カ国以上参加)」で日本の幸福度は第54位でした。2020年第64位からと比較すると幸福度は向上したようですが、先進諸国の中では最低の位置から抜け出せていません。主観的な幸福の感じ方に対して順位付けすることに抵抗はありますが、5年連続で首位のフィンランド、上位を占める北欧諸国との差異は何処にあるのでしょうか。いくつかある調査項目で注目すべきとされた点は、日本は「他者への寛大さ」と「人生評価/主観的満足度」が非常に低いことでした。これだけ「働き方」を自由に選び、自分の主義や主張を「自由に表現できる」環境にありながら幸福度が低い理由は、誰かのために費やす時間や労力が極端に少なく、他者には厳しい姿勢が招いているようです。

 

 米国ハーバード大学には1938年から80年以上続けられている「人間の幸福と健康」についての大変興味深い追跡調査研究があります。この研究を継続している同大学の成人発達研究所4代目所長のロバート・ウォールディンガー教授(臨床精神医学)によれば、「人間に幸福と健康をもたらす本当に必要なこと、それは良好な人間関係に尽きる」のだそうです。一般的に幸福や健康に結びつきそうな家柄、年収、学歴、職業、住環境などは直接的には関係せず、良好な人間関係、信頼できる人間関係の有無が大きく影響するという調査結果です。「明るく幸福な信頼できる友人がいれば、たとえ自分が苦境でも幸福度があがる」とも言えます。子どもばかりか大人も、良好な人間関係を築くことができれば、人生の悩みごとの殆どを解消できるのかも知れません。

 

 聖書は『あなたは神と和らいで、平安を得るがよい。そうすれば幸福があなたに来るでしょう。』(ヨブ記22章21節)と勧めます。神様との良好な関係が人生の幸福度を更に引き上げ、健康と幸福な人生へと導くという示唆です。

 

 クリスマスシーズンです。私たち人間が真に生きるようにと、イエス様は人間としてお生まれになり、十字架にかかってくださいました。「わたしは平安をあなたがたに残して行く。わたしの平安をあなたがたに与える。わたしが与えるのは、世が与えるようなものとは異なる。」(ヨハネによる福音書14章27節)と語られました。また「受けるよりは与える方が、さいわいである」(使徒行伝20章35節)と言われたイエス様の人生を子どもたちと共に今年も学んでいます。

 

 

 

学校紹介「校長挨拶」はこちらをご覧ください。

2023年4月転入・編入(新2年~4年)をご希望の方へ

受付を終了しています

 

 

下記のとおり、入学を希望される方はご相談を承ります。

 

2023年4月に新2年生~新4年生になる児童で

◆転入学(お引越しなど)

◆編入学(海外からご帰国)    

 を希望される方

 

 

 

学校ホームページ「資料請求・お問い合わせ」

もしくは学校へご連絡ください。

TEL:03-3920-2450 

受付時間:月~木曜日 9:00~16:00/金曜日9:00~14:00  土・日・祝日年末年始除く

 

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「You made my day ちょーうれしい」

校長 平田 理

 

 

 

 担任の代役で時折、教壇に立つ機会があります。子どもたちの表情を眺め、掲示物や作品、文章を楽しみ、課題再提出や未提出者の名簿に目を凝らし、子どもたちの会話に耳を大きくします。「しあわせクラス」と記された箱が目に留まりました。学級の意見箱でしょうか、中身までは確認しませんでしたが、教室の「うごき」や「思い」がみえるような気がしました。うれしかったことや悲しかったこと、誰かへの苦情、意見、お願い、時には誰かの悪口や傷つける内容までが投書されるかも知れません。それらも含め「しあわせクラス」を目指す過程なのでしょう。誰かの良いところを誉めたり、痛みに気づいたりすることで自分以外の人への距離や感情の保ち方を学ぶ機会にもなるでしょう。

 

 車、飛行機、船などの製造業「Honda」の宣伝で「きょうだれかをうれしくできた?」のコピーを観た時に、2学期始業式で提案した「だれかをハッピーにする日を増やす」が重なり嬉しい気持ちになりました。何らかの行いが、声かけが自分以外の人の幸せな気持ちや喜びを創り出せたとしたら、誰もが「ちょっとうれしい」のではないでしょうか。自分の気持ちや想いを誰かに向けることで、「届く」「伝わる」という意味で、宣伝文の印は横を向いているのだそうです。

 

 「You made my day」は、誰かに幸せな気分にしてもらったときに使うフレーズです。やや大げさに「あなたは私の一日を幸せにしてくれた」の意味が込められ、子どもたちの「ちょーうれしい」に当たるでしょうか。私たちは誰かのうれしいを意図的に届けることもできますし、思いがけずに相手が喜びや幸せを感じ取ってくれる時がある一方で、裏腹な思いをさせてしまう弱さを抱えています。

 

 聖書には「だから、今述べた諸悪から自分を清める人は、貴いことに用いられる器になり、聖なるもの、主人(神様)に役立つもの、あらゆる善い業のために備えられたものとなるのです。」(テモテへの手紙Ⅱ 2章21節)とあります。無用な競争心、嫉妬心、意地悪な気持ちから離れて清められ、貴いことや善い業のために備えられた器、「幸せと喜びを運ぶ器」になることが薦められています。自分が幸せにしてもらうことは嬉しいことですが、同時に、誰かの幸せや喜びを届けることに「うれしいの源」が潜んでいることを教えてくれます。

 皆さんは「きょうだれかをうれしくできた?」

 

 

 

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