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校長通信を更新しました
月1回程度のペースで、校長 平田 理 が「校長通信」を掲載しています。
今回のタイトルは「競争から協調へ」です。
「競争から協調へ」
校長 平田 理
「ねぇ先生、みてて!あや跳びできるようになったぁ!」
「ぼく、二重跳びできなけど、1回はできそうなんだぁ!」
縄跳びの練習の成果を見せてくれる子どもたちがたくさんいます。できるようになった喜びの表情や挑戦しようとする意欲に満ちた瞳は、尊い宝物です。
一方で「成績がいい=すごい」「テストで点がとれない=ダメ」といった、目に見える成果だけで子どもを評価する風潮は学校や塾ばかりでなく、現代の社会的課題の一つです。これは「ハイパーメリトクラシー」とも呼ばれ、努力や能力が重視される反面、数字や結果で序列化され、小さな心に大きな圧力を与え続けることにつながります。
「できること」には個人差があり、安易に「比べないこと」が大切です。苦手なことや成長の速度も異なりますから、画一的な基準で比べず、多様な価値観や視点から見つめたいものです。個性を尊重し、認め合う学びの場で過ごすことで、安心して自分自身を表現できるようになるはずです。評価には「点数」「成績」などの「数値」がつきものですが、見えない力に注目することも安心感を生み出すでしょう。思いやり、がんばり、創意工夫など内面的成長を見つけ、具体的に言葉にして、伝えることが大切です。「あきらめなかったね」「色々な方法を試したんだね」「前よりも上手になったよ」など、目標に向かっての努力や工夫、気づきを具体的に認めることが、子ども自身の自尊や肯定の感情を育み、次への挑戦意欲を掻き立てる原動力に必ずつながります。
効率と能力を求める社会では「早くできる」「良くできる」が評価されますが、それらが全てではありません。「一歩ずつ進んでいる」ことを見守り、焦らせず、安心して自分らしく学べるように背中を押したいものです。子どもが自分のペースで学び、小さな成功体験を積み重ねることで、意欲や達成感が自然と育まれますし、互いに教え合い、一緒に考える協調的な学びは、協力や思いやりの心を拡げるのです。その延長線上に、学力だけにとどまらない「真の生きる力」が身につくのではないでしょうか。
聖書は
「わたしは言おう、わたしの兄弟(姉妹)、友のために。『あなたのうちに平和があるように。』わたしは願おう/わたしたちの神、主の家のために。『あなたに幸いがあるように。』」
詩編122編8,9節
と、兄弟姉妹、友人ために平和と幸福を願うことを薦めます。
これからの時代に必要な人物は、単に「成績のいい人」だけでは無く、多様な人々の違いを理解し、互いに支え合い、共に前へ進む力を持つ人です。子どもたちに与えられた力や才能を「分かち合うこと」が、未来をより豊かにする第一歩と信じます。
学校紹介「校長挨拶」はこちらをご覧ください
6年生 じゃがいもの成長・収穫・調理
5年生の3学期に種植えしたじゃがいもが成長し、6月に収穫しました。
大きいもの、小さいもの、様々でしたが、1㎏の種芋から17㎏の収穫がありました。
皮をむき、一口大に切り分け茹で、シンプルに塩、チーズ、バターで食しました。ほくほくしたじゃがいもをおいしそうにほおばり、あっという間に完食しました。
6年生たちは、神さまが恵みの雨と太陽の光でじゃがいもを成長させ、収穫させてくださった、その感謝と喜びをだれかと分かち合いたいという思いから、5年生に食べてもらうことに決め、「いももち」を作ることにしました。明治の開拓時代、北海道では寒冷地のため稲作は難しいとされてきました。もち米の代わりとして、当時盛んに栽培されていたじゃがいもを使ってお餅の代わりに「いももち」を作ったことが始まりとされています。
5年生たちは6年生が修学旅行に行っている間に、最上級生として全学年縦割りグループで実施している校内掃除のリーダーとして頑張ってくれました。また日頃から学校の活動を6年生と共に支えてくれています。
6年生たちは5年生にふるまう前に「いももち」を試食しました。お砂糖と醤油の香ばしく甘しょっぱい風味に「おいしい!」「これなら喜んでもらえるね!」と声があがりました。
2025年度の年間教育目標は
「『心から喜びを感じるこども』
~喜びを感じ、喜びを運ぶこども Rejoicing Every Day~」
を掲げ、
中心聖句の一つは、
「主において常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。
あなたがたの広い心がすべての人に知られるようになさい。主はすぐ近くにおられます。」
フィリピの信徒への手紙4章4,5節
です。
わたしたちの学校では、子どもたちも教育活動も、この年間目標を中心に置いて、実現のために何ができるかを考え、実行しています。