5年生 社会科 わかめの特別授業
5年生 社会科単元「水産業のさかんな地域」の学びとして、講師の先生お二人をお招きして、「わかめ」についての特別授業をしていただきました。
日頃、小さく乾いたわかめを見る機会が多いものですが、子どもたちの身長の2倍ほどに成長した国内生産量第一位・三陸地方の1本の生わかめを持参くださいました。
リアス海岸の地形と、親潮と黒潮がぶつかる潮目が海に豊かな栄養を生み出しているので、わかめの成長に適していること、葉やめかぶといったわかめの各名称、6月に「めかぶ」から胞子を取り、約1年かけて生育する養殖過程や、収穫時期は2~4月の寒い時期であること、おいしいわかめを収穫するための漁師さんの養殖過程での工夫、といった説明を講師の先生が丁寧に教えてくださいました。
子どもたちは配付されたワークシートの質問項目に答えたり、説明や感想を書き留めたりしました。
今年、講師の先生がわかめの生産地・三陸を訪れた際の漁師さんの話として、世界が取り組むべき地球温暖化の影響がわかめにも表れており、今年の夏は長く、暑かったため、海水温が上がり、わかめが通常より少し小さいとのことでした(しかし、おいしさには変わりなく、おいしいわかめが育っているということでした!)。わたしたちの生活に密接に関係している地球温暖化を食い止めるために、自分たちは何ができるだろう、と考えることも大事だね、とお話されました。
生わかめをさわり「肉厚な葉だね」「めかぶはヌルヌルしているね」「葉がおおきいね」「ぼくたちの背の高さよりもずっと大きくなるんだ」「1本のわかめは初めて見たよ」「わかめは胞子から成長していくなんて知らなかった」
わかめを育てる養殖ロープをさわったときは「三つ編みみたいになっているよ」「ねじってもほつれないね」「引っ張ってもびくともしないね」「太いな」
などの感想が聞かれました。海の中に入れる数百メールにも及ぶ養殖ロープは太く頑丈なものでないと、2~3mにも成長するたくさんのわかめの重みにたえられないとのことでした。
最後に持参されたわかめの標本を作ってくださいました。1枚1枚葉を広げ、伸ばすと、わかめ1本がこんなにも大きいなんて、とみんなで驚きました。
2学期は、エディブルスクールヤードの取り組みとして大根を育て、まもなく収穫し、大根料理の調理実習を行う予定です。社会科+総合では「工業生産」の単元の「ものつくり」として環境に配慮したプラモデル製品でプラモデルをつくり、生産工場の様子や企業努力についても学びました。社会科見学では科学技術館と最高裁判所へ、移動教室では富岡製糸場に行きました。そして今回のわかめの特別授業というように、机上の学習だけでなく、体験授業を重ねてきました。
日本の産業やその歴史、日本が誇るものつくり、日本と世界が抱える課題について自ら思考し、クラスで共有し、課題解決のために何ができるのか考える2学期となっています。