卒業祈祷週 メッセージ②
1週間にわたって行われた6年生全員による卒業祈祷週の中から、今日も一人のメッセージをご紹介します。
6年間の学校生活やお礼拝をとおして、聖書に書かれているイエス様がどのようなお方であるのか、そのイエス様から自分がどのような人になりたいのかを語ってくれました。
「イエス様の友情」
今年の6年生の学級テーマは「FRIEND」です。そこで、「友達」に関する聖句について考えていきたいと思います。
「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。これがわたしの掟である。友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。」
ヨハネによる福音書 15章12~13節
僕はこの聖句を初めて読んだとき、川でおぼれている子どもを助けようとして亡くなってしまった人や、駅のホームから落ちてしまった人を助けようとして電車にひかれてしまった人のニュースを目にしたことはありましたが、今の日本では戦争でも起きない限り、友達のために命を捨てるという状況が自分自身に起こることは到底思えなくて、どういう意味なのか分からなかったです。
そこで、当時の担任の先生にこの聖句の意味を聞いてみると、うろ覚えですが、「自分の思いより他の人の思いを尊重し、その人のために良いことをする。」と答えてくださいました。
先生の言葉から自分の経験を思い出してみると、自分のためではなくて他の人のためにしたことや、他の人が自分のためにしてくれたことが、いくつか思い浮かびました。
例えば、掃除の時間に雑巾の担当の人が休んでいたら、自分の役割だけでなく休んだ人の雑巾の分も掃除してあげたり、算数の問題の解き方が分からない時に、友達に聞いて教えてもらったりしたことなどです。このような状況があると、相手から感謝の言葉を伝えてもらえたり、相手の存在が大切に思えたりして嬉しい気持ちになります。
僕たちは、友達のために命を捨てることは簡単なことではありませんが、誰かのために何かをしてあげることはできると思います。ですが、最初に読んだ聖句の内容を話されているイエス様は、この話をされた後に人間を罪から救うために十字架にはりつけにされて死なれるのです。
イエス様は人間の罪を背負い、自分の死を受け入れておられることが、先程の聖句から伝わってきます。イエス様は罪深い人間を「友」と呼んでくださり、ご自分の命を捨てて、僕たちの罪を赦してくださったのです。
イエス様は聖句の最後に「これ以上に大きな愛はない」と言われています。まさにイエス様は十字架の死によって、人間への最大の愛を表してくださいました。このことから、イエス様が僕たちのことを友として受け入れてくださっていることが分かり、大きな喜びを感じます。
イエス様のように友達のために命を捨てることは難しいですが、罪人や病人など心や体に重荷を負っていた人達に寄り添っていたイエス様のように、損得による考え方や見返りを求めるのではなく、友達のために、誰かのために、自分自身が何かをできることを喜んで行える人になりたいです。