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「心のバケツ」

校長 平田 理

 

 長いゴールデン・ウィークが明け、爽やかな初夏の日差しのもと、5月19日(日)に行われます本校運動会に向けて、全校児童が元気に練習に励んでいます。互いに声を掛け合い励まし、補い合い、高め合う姿が見られます。教師の指導だけでなく、子供たちの中から学び合いや、互いを思い合う・認め合う心が育まれていくことをうれしく思っています。運動会を通して子どもたちの心身が一段と成長していくのを見ることができ、すべてをご支配されている神様に感謝する日々です。

 

 私たちの心はバケツに似ています。誰もが心のバケツを持っています。しかし、そのバケツは、人を喜ばせるといっぱいになり、悲しませると空っぽになってしまうのです。空っぽのままでは心が乾いてしまいますから、誰もがお互いを思いやり、困っていれば助け合い、悲しんでいればそばに依り添い、お互いに親切にすれば、みんなが笑顔で幸せな気持ちになり、心のバケツをいっぱいにできるのです。見えない心のバケツを幸せでいっぱいにするには周りの人の協力が必要ですし、周りの人たちにとっても、空っぽのバケツを満たしてくれる「あなた」が必要なのです。「笑顔が素敵だね」「いつも助けてくれてありがとう」黙ってニコニコしているだけでも、「しあわせのバケツ」はいっぱいになるのです。もし、だれかを嬉しい気持ち、幸せな気持ちにさせることができれば、「あなた」はその人のバケツを幸せでいっぱいにしているのです。反対に、バカにしたり、イヤな顔をしたり、言葉は出さなくても無視したりすれば「しあわせのバケツ」を空にするのです。誰かのバケツを空にしても、自分のバケツは満ちないし、誰かを悲しませる人のバケツは、だいたい空っぽであり、渇いているのです。

 私たちの見えない心のバケツ「しあわせのバケツ」は、誰かのしあわせを増やすことで、無くなるどころか満たされていくのです。バケツをいっぱいにするにはお金も時間も、知識も技術も必要ありません。大人でも子どもでも簡単にできます。それは「今日も誰かの『しあわせのバケツ』をいっぱいにしてあげたい」と願うことです。そして、それをたった今から実行することです。

 聖書は「命を愛し、幸せな日々を過ごしたい人は、舌を制して、悪を言わず、唇を閉ざして、偽りを語らず、…善を行い、平和を願って、これを追い求めよ。」ペトロの手紙Ⅰ 第3章10~11節と助言しています。

 一人ひとりがそれぞれの個性を伸ばしつつ、すくすくと大きな木に成長し、それぞれの実をつけて、誰かのために生きること、誰かのために力を発揮する人に成長してほしいと願っています。そして「東京三育小学校の家族」として、お互いを大切な存在として認め、愛し合い、受け容れ合う家族であり、学校でありたいと思っています。

参考:「しあわせのバケツ」(2011) Carol McCloud(キャロル・マックラウド)著

 

学校紹介「校長挨拶」はこちらをご覧ください。

 

 

学校見学について

本校では説明会や見学会としてではなく、日頃の様子を見ていただきたく、ご希望の方には随時、見学は個別(学期中平日午前中10:30~12:00。授業参観含む)に応じております。お子様も同行していただけます。またお車でご来校の際は校庭にお停めいただけます。日程をご相談させていただきますので、ご遠慮なくお電話でお申し込みください。