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『「眞理ヲ考究ス」る』

校長 平田 理

 

 「わたしの目にあなたは価高く、貴くわたしはあなたを愛し」(イザヤ書 第43章4節)と聖書に示されているように、三育教育は一貫して、子どもたち一人ひとりが神様から愛されている、かけがえの無い、大切な存在であることを説き続けています。神様からの無条件の愛と、大切な家族や他者からの親愛によって支えられている人生を過ごしてほしいと願っています。

 しかし、世界規模での変革が急速に繰り返され、多種多様な価値観が混在する中にあって、確固たる自分を保ちながら生きることは容易ではありません。それでも、未来を担う子どもたちには、イエス・キリストが模範を示されたように、他者を受け容れ、協調し、自分のことばかりではなく、「誰かのための自分」を生き、周囲や社会をより豊かな世界に導こうと献身し続ける存在であってほしいのです。

 本校の校訓は、次の聖書のことばからです。

「だから、何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ。」

(新約聖書 マタイによる福音書 第7章12節)

 またミッション・ステートメントは、

 「わたしたちは、神さまに愛されている人として、互いに愛し合い、互いの必要に応え、世界のどこにいっても平和をつくり出し、神さまの栄光を現すために共に学び、働きます。」としています。このミッション・ステートメントは、教職員だけでなく、子どもたちも毎朝声を合わせて唱和しています。

 与えられた命を互いに尊び、無二の存在として認め、『神に依り頼み、人に寄り添って生きる人物』を育て、世に送り出すことは、三育教育創設以来、いつの時代にも掲げられてきた建学の主意でもあります。

 

 本校は今年、神さまのお守りとお導きの中、様々な苦節を乗り越えて、節目の時を迎えました。1915年9月、桃井尋常小学校分教場(天沼教会・東京府豊玉郡杉並村)として産声を上げた小さな教会学校は、1919年に「天沼学院初等部」へ改名して100年、第二次世界大戦中は閉校を余儀なくされましたが、戦後の1949年に「天沼教会小学校」(1956年に東京都練馬区関町南に移転・「東京三育小学校」に改称)として再開校してから70年の歴史を刻みました。多くの保護者様、近隣住民の皆様のお支え、関係者の皆様の献身的な祈りとお働きによって、現在を迎えていますことは感謝に堪えません。

 本校の前身である1898年の「和英聖書学校」の「設立の主意」には、「其天啓ノ眞理ヲ廣ク世界ニ紹介スル・・・聖書ハ実ニ世界文明ノ先導者ニシテ文明ト聖書ノ教理トハ相連系シテ離レベカラザル」もので、『「聖書ノ眞理ヲ考究ス」る』ことが本校の設立目的であると掲げられています。わたくしたちは、多くの先達がこれまで積み重ねてきた尽力と研鑽同様に、永遠に至る『「眞理ヲ考究ス」る』教育を継承しつつ、神さまから愛されている存在として、世界のどこに行っても平和をつくり出し、共に学び、働く人物を、これからも社会に送り出し続けたいと思います。

 9月21日(土)には、本校グレンジャーチャペルにおいて100周年/70周年記念礼拝をお捧げしました。順境の時は勿論の事、困難な時にも、神さまがわたくしどもの教育の歴史の中に常に恵み深く働いてくださり、多くの子どもたちの学び舎として継続させてくださったことへの感謝と、喜びで充たされました。

 神さまから与えられた輝く個性と才能を、将来の希望と計画に用いるために、備え、学ぶ「三育」の子どもたちを、これからも祈りと、イエス・キリストがしめされた愛をもって育ててまいりたいと思います。

 

 

学校紹介「校長挨拶」はこちらをご覧ください。

 

 

学校見学について

本校では説明会や見学会としてではなく、日頃の様子を見ていただきたく、ご希望の方には随時、見学は個別(学期中平日午前中10:30~12:00。授業参観含む)に応じております。お子様も同行していただけます。またお車でご来校の際は校庭にお停めいただけます。日程をご相談させていただきますので、ご遠慮なくお電話でお申し込みください。