「すくすくと成長する」
校長 平田 理
本校のような小さな学校にもグローブを届けてくれた米国野球大リーグの大谷翔平選手は、怪我からの回復期にも関わらず、2024年も活躍し注目を集めそうです。
今年は更に大谷選手の母校、花巻東高校から、名門スタンフォード大学(正式名:リーランド・スタンフォード・ジュニア大学。カリフォルニア州)に進学し、米国での学業と野球に挑戦する佐々木麟太郎選手の今後にも注目したいと思います。
スタンフォード大学は米国のみならず世界的にも注目される大学です。研究や学問的な高水準は言わずもがな、美しいキャンパスや多彩な才能や個性をもった学生を世界中から集め、「憧れの大学」として知られます。このスタンフォード大学の合格通知にある一文は、”A place you can learn, grow, and thrive”「大学はあなたが学び、伸び、成長できるところ」と、新入生を励まします。「Thrive」は「植物がすくすくと成長する様」を意味する言葉です。
創設者のスタンフォード夫妻の早逝した一人息子の名前が大学名とされたことからも、夫妻の息子リーランド・ジュニアへの想いと同様に、若い学生たちへの熱い思いと願いが「thrive」に込められているように感じます。
鉄道事業で成功したスタンフォード氏とジェーン夫人は一人息子の教育に熱心で、機会あるたびに国内に留まらず欧州を旅行し、芸術や文化、歴史に触れさせる機会を与えました。夫妻と息子の様々なコレクションは大学創設と同時に個人博物館を開館させるほどで、15歳で亡くなった息子の遺志を後世に伝えたいとの思いと次世代教育への熱い願いがありました。
また、夫人は、「大学の最も大切なものは、あなたたち学生です。・・・特に学生一人ひとりに親のような愛情を感じています。」「この地球上の生活で自信をもって言えるのは、わたしに遺されているものは、スタンフォードの学生たちから受ける愛と祈りに尽きます。」と、のちに記していますから、如何に学生たちひとり一人を愛し、心から支援したいと望んでいたかがわかります。
夫々のご家庭に生まれ、育ち、三育で学んでいる子どもたちにも、スタンフォード夫妻と同様の想いと願い、愛情が注がれていると信じます。神様によって、ひとり一人に個性が与えられ、その歩み一歩一歩が守られ、希望に満ちた未来が備えられ、「すくすくと成長している」ことを感謝致します。
「人間の心は自分の道を計画する。主が一歩一歩を備えてくださる。」(箴言16章9節)
学校紹介「校長挨拶」はこちらをご覧ください。