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「こころをうごかす」

 校長 平田 理

 

 

 

 

 2024年度学校年間目標を『心から 感・謝 するこども』~心を動かし、喜びを広げる:Harvest Thanksgiving all year around~としました。

 「感謝」とは、神様から受けた恵みや、他者からの厚意に「ありがたい」と思うことやその気持ちを相手に伝えることです。感謝を伝える言葉「ありがとう」はお礼の気持ちを表わし、「有り難い」ことへの謝意と言われます。「感」の字には「心が動く・動かされる」の意味が含まれ、感動、感謝、感心などに使われます。同じように「謝」にも「礼を言う」の意味があり、謝意、謝礼、深謝などにも使われています。感謝は、自分の心の中に喜びや嬉しさが湧きあがった時に生まれる「ありがたい気持ち」です。厚意や親切、恵みや慈しみなどを嬉しい・喜ばしいと感じ、「心を動かされた」ことの表現に「ありがとう」の言葉や表情を添えて感謝を伝えるのです。

 

 私たちの日常には感謝すべきことが溢れていますが、それに気づかずに過ごし、忘れてしまうことさえあります。平和な時間、安穏な生活の中では「当たり前」が増え、実は「当たり前」が特別なことで、有難いことだと感じなくなります。

 

 神様は私たちの将来に対する希望や期待を抱く心を創ってくださり、そのように「心が動く」ように備えてくださっています。しかし、時に私たちの心は鈍くなり、他者を慮る心が備えられているにも関わらず、周囲を見渡せず、あたかも心や神経が機能しないかの如く、「自分ばかり」の時が流れてしまうことが増えるのです。

 

 「心を動かされ」不平や不満、妬みや怒り、不安と恐れに心が支配されることもありますが、神様のみ言葉を心に招き、知恵を用いて諭し合う時、再び喜びと希望を抱く心へと引き戻され、心の源が神様の愛で満たされるのではないでしょうか。心に満たされた真の喜びと平安は湧き水のように周囲に広がり始めるのです。

 

 子どもたちひとり一人が、誰かの心に働きかけ、感謝と喜びを広げられるようにと願っています。小さな感謝を感じ、集め、蓄えていけるようにと祈っています。

 新しい一年間の中心的な聖書の言葉は、「希望の源である神が、信仰によって得られるあらゆる喜びと平和とであなたがたを満たし、聖霊の力によって希望に満ちあふれさせてくださるように。」(ローマの信徒への手紙15章13節)です。

 

 

 

 

 

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